単騎、千里を走る。

チャン・イーモウ監督、高倉健主演の映画「単騎、千里を走る。」を観て来ました。
うーん、感想を書きたいなと思いつつ、言葉に出来ない感じの作品という印象を受けてます。
「英雄-HERO-」を観た時の感想も書いたのですけど、今回の「単騎、千里を走る。」は、もっともっとシンプルな作品なんだと思う。


ストーリーを言葉で書いちゃうと、とても単純な話になっちゃうんですよね。
でも、ストーリー自体は、今回はあまり意味が無いんだと思うんですよ。
別の舞台設定でもOKだと。
映像のシーンごとに、目で訴えるものが多い作品。
いちいち言葉で説明なんてしないし、状況説明以外の台詞なんて、ほとんど無いんですよね。
心理描写とか、そういう重要な部分は映像で説明している。
高倉健さんも、ああいう凄い俳優さんだから、台詞が無くてもシーンが成立しちゃう。逆に喋っちゃうと嘘っぽくなってしまうぐらいで。
あー、なんか、感想はなぁ、、、(笑)
とても良い作品で、約1時間50分という時間を気持ちよく過ごす事が出来るというか、観終わった後に、ほんのりと自分の中で、ゆったりとした時間が流れている、そんな感じです。改めて、高倉健さんは凄い俳優さんだなぁ、と思うと同時に、台本上以外のところに大きなテーマがあって、ゆっくりとそれらを感じ取れる作品だったと思います。
お時間のある方は、ぜひ観に行って来て下さい。
P.S.
個人的に好きなシーンが二つあります。
一つは、初めて中国の刑務所に訪れるシーン。
刑務所という印象を強くするために、運動場で囚人達が行列で行進しているシーンがあります。ここで、囚人達が号令をかけているんですね。「私達は法に従い、、、」みたいな事を言ってるんです。
数分後に、全く同じシーンが再び登場するんですね。わざわざ同じシーンを二度も観せなくても、「ここは刑務所」って判るのに、、、と思いつつ、「あぁぁ、ここは自国への批判めいた意思表示があるのかなぁ」と感じたシーン。
一つは、高田剛一がヤン・ヤンと別れるシーン。このシーンは、よく自分が人物を写真に撮る時に、同じような構図で撮る事が多いので、「あー、それ、わかるなぁ(笑)、、、そう撮りたいよね」と感心しちゃった部分(笑)
まあ、そんな事はさておき、良い作品に出会えたなぁ、と思っております。

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