ハッピーバースディー

3月は妻の誕生日がある月。
今までは花束ぐらいでしたし、何か身に着けるものでもと思うのですが、身に着けるものは自分で選ばないと駄目なタイプなので、どうしたものかと。。。
こっそり買っておいて渡したいとは思うのですが、、、まぁ、事前にそれとなく聞いておけば良かったのですが。
そこで、食事に誘う事にしました。
これまた食通で色々と食べ歩きしている妻なので(笑)、「まだ行った事が無くて、一度は行ってみたいなーっていう店ある?」と聞いてみました。
すると、「La Becasseかなー」との返事が。


ふむ?「ラ・ベカス」
「正装じゃないと駄目っぽいよ」と妻。
えぇ、そうなん?!
このLa Becasseというフランス料理店は、“ルレ・エ・シャトー”という有名なガイドブックの加盟店で、“ポール・ボキューズ”や“ジャマン”、“アラン・シャペル”というフランス国内の有名なレストランで修行された、渋谷圭紀シェフの店。
関西でも凄く有名なフレンチ・レストラン、それがLa Becasse。
うむ〜
全くファッションには疎いもので、そんな小洒落た洋服なんて、、、無いな(笑)
背広にネクタイでは、ちょっと重いし、、、という事でジャケットなんぞ買う事になってしまった(^^;;
で、まぁ、ちょっとした時に着て行ける感じのジャケットとシャツを買って。
さてさて、店の予約、予約。
La Becasseの情報をネットで探すも、あまりヒットしない。La Becasse自体のホームページは無いようなので、グルメ系サイトの紹介文と実際に行った人の日記ぐらい。
ふむふむ、確かにちょっと重厚な?店の雰囲気のようだ。。。
さあ、当日。店は淀屋橋のオフィス街にありました。
自動ドアを通ると直ぐに、木製の大きな扉。一瞬、これも自動ドアかと立ち止まるが開かない(^^;;
、、、と同時に中からメートルの方がドアを開けてくれました。
(^^;;,,,(^^;;,,,
おう。。。
空間は狭いが、まるで高級ホテルのような黒と赤を基調とした内装。メートルの方に荷物を預け、細い通路を通りフロアの方に案内される。なんか、ちょっとしたVIP体験です(笑)
テーブル席が10卓ほどありますが、それ以上に広々とした空間。私達は18時半の予約でしたが、既にほぼ満席になっていました。さすがに年齢層も高い感じでしたねぇ、もしかすると私達が一番下だったかも。
席に着いてしばらくしてから、食前酒の用意と付出しの一品が来ました。
パイ生地の上に茄子などが練り合わさったものがのったもので、なんとも不思議な味。でも美味しいです。
それからやっとメニューが出されました。ふむふむ、前菜・肉・魚・デザートと、それぞれ5,6種類ある感じ。しかし、そのメニューにはコースが載っていなくて、ア・ラ・カルトのみになっている。コースで食べる予定の人は、ここで尋ねます。1万円からのコースがあるみたいです。
私達もコースについて尋ねましたが、好きなものを注文したいと思っていたので直ぐにア・ラ・カルトで注文しました。
妻は、前菜と肉をメインに、私は魚を前菜として出してもらい肉をメインに、それとは別に前菜を妻と二人で分ける事にしました。
後で知ったのですが、妻の方に手渡されたメニューには値段が載っていなかったそうです。私の方には載っていました。
私がホストで妻がゲストになるので、そんなふうにしているそうです。
でも、これが正式なんだよね。
その後、ソムリエの方が来られてワインです。
私はお酒が駄目なので水。。。
妻は美味しいワインを飲みたいのですが、飲むのが妻一人だけなのでボトルではさすがに注文できず、ハーフも置いてないので結局はグラスワインになってしまう。
ソムリエの方と妻がワインについて、あれこれ話をしていますが、、、私には??です。
ここは、毎度毎度、申し訳ない(^^;;
ワインが来て、パンも来ました。
3種類ほどのパンから選べる、もちろん食べ終えた時にはさりげなくメートルの方が声を掛けてくれる。
このパン、凄い美味しくてね〜
パクパク食べちゃう、、、こんな事をしていたらメインが食べられなくなるってぐらい、かなり美味しかった。
テーブルの上に、変わった形のオブジェが置いてあり、テーブルごとに形も違うようです。
あと、塩やコショウを入れた小さな器も運ばれて来たのですが、、、これって使うもんなんですかね?
妻とも話をしていて、運ばれて来た料理をテーブルで勝手に塩・コショウしちゃうのは、凄くシェフに失礼な話だと思うわけで、、、でも、運ばれてテーブルの片隅に置かれるんです。
うーん、これは客への礼儀みたいなものなのかなぁ、どうなんだろう?
もちろん、使いませんけどね(^^;;
さて、最初に出て来たのは、前菜で二人で分けて食べようと言っていたもの、ホワイト・アスパラガスの料理。
私ゃ缶詰めのホワイト・アスパラガスぐらいしか知らなかったものですから、、、出て来たのは皿の上に2本、長さ20cmはある。うは、デカイ。そこにウニとソースとかある。
、、、すいません、料理の事を細かく書くだけの知識がないもので、、、
たぶん妻に突っ込まれるので、また料理のネタだけ書くかもしれません(笑)
サッパリしてて、なかなか美味しい。
ホワイト・アスパラガスが嫌いで、「きっと不味いホワイト・アスパラガスを食べたせいだから」と言っていた妻は、メートルの方に「美味しいホワイト・アスパラガスを食べて好きになる」とか言ってまして、、、
「それは、、、プレッシャーですね」(笑)
とメートルの方も苦笑いしてました。
しかし、うん、美味しいですよ。
さて、次ぎが、、、妻が大好きなフォアグラ。私は魚料理を前菜として出してもらい、エビ料理。
料理は一品ごとに詳しく説明してくれるのですが、やはりフランス産フォアグラの輸入禁止が続いている状況の影響か、どうもフランス産ではないようでした。私のエビは、、、
「ボリューム満点ですよ」、、、と出された。。。
うは、でかいエビ丸ごとにアワビなんぞ入ってる。
なんか、これだけでお腹がいっぱいになりそう。
さあ、食べるぞ。
エビ料理もあっさり系で食が進みます。うーん、ダシをパンに付けて食べると美味しいかも、、、やらなかったけど(^^;;
途中で妻のフォアグラと交換。うは、濃いぃ。フォアグラだ、フォアグラそのものって感じ、とても濃厚です。
食べていると、妻が「あ、あれ、渋谷シェフ、、、こっちを見回してた」と。で、クスクスと笑い出す。
私は厨房を背にしているので、よくわかんない。
渋谷シェフの顔って特徴あるから、、、「レ○ター博士そっくり」。
「えぇぇぇっー?!」(笑)
いよいよメイン。
妻は羊のステーキ、私は鴨。
メートルの人が言うには、この羊料理は渋谷シェフの一押しだとか。一口もらう、、、うーん、あの羊独特の香りがするねぇ、見た目よりも濃い感じではなく、これまた美味しい。
私の鴨料理、なんと2皿も出て来た。小皿の方には鴨の余った部分で作った燻製っぽいものと野菜が。
これでメインの料理が終わり、デザートへ。
その前に、チーズの盛り合わせが出て来ました。
7,8種類ほどあるチーズの中から、好きな物を好きな種類だけ選んで食べれる。もちろん、色々と詳しく教えてくれる。
「ロックフォールは、、無いんですよね?」
妻が聞きました。
メートルの方が一瞬、「えっ」という顔をします。
いやぁ、実は妻はチーズにハマってまして。
私も、そこそこチーズは好きで、どんな種類でも食べれる方なんですが。。。
ロックフォールというチーズは羊の生乳が原材料で、一般的に買う事の出来る青カビ系チーズの中でも強烈な部類になるやつ(笑)
チーズを担当されているメートルの方も、もちろんプロですからロックフォールぐらいは知っています。
しかし、本物のチーズ好き(笑)以外の人には、たぶん食べる事が出来ないであろうロックフォールを、こんなところで出すはずもありません。
とりあえず、羊のチーズやら色々と、私と妻で2種類ずつ貰う。
うーん、妻に1本取られたという感じで笑ってましたよ、メートルの方。
さて、いよいよデザート。
妻は、もうお腹いっぱいで食べれない、、、と言いいますが、せっかくなので私だけ頼む事に。
どうも、ア・ラ・カルトで注文した場合には、別にデザートが付くみたい。で、とりあえずデザートのメニューから、、、うん?、、、なんだこれ、“壺入りクリーム”???
聞いてみますと、プリンとチョコレートのアイスのデザートらしい。
「よく間違えて、毒入りクリームと呼ばれるんですよ(笑)」
そ、、、そうか?!
んじゃぁ、これを注文。
口休めで、ちょっとしたデザートが最初に出て、次に壺入りクリームが出て、最後にア・ラ・カルトでのデザートが。
あはは、なんか3品もデザートが、、、妻にもおすそ分けをしながら食べる。
この、“壺入りクリーム”。名前がちょっと??ですけど、これが美味しい。プリンとチョコレートのアイスが別々の皿に出て来るのですけど、最初にプリンを食べたら甘くないんですよ。ははぁ、チョコレートのアイスと一緒に食べるのかな、と思って食べると、、、これが凄く美味しい。プリンとチョコレートが混ざって、また違う甘くて美味しい味になるんです。
最後にエスプレッソを頂きましたが、またこの時にお茶菓子まで出て来る。
至れり尽せりです。
ここのエスプレッソ、すごーい濃いですよ。うん、このぐらい濃くなくっちゃね。うーん、美味しい。
全て食べ終えて少し寛いでいると、チーズを担当されていたメートルの方が私達の席までやって来ました。
「チーズがお好きなんでしょうか」
ええ、ロックフォールを美味しいと言うぐらいですから(笑)
妻が百貨店の中にある、チーズ専門店で前に試食させてもらった、ウォッシュ系のチーズで賞味期限切れギリギリのものを食べて、そりゃもう凄かったという話をしていると、「えぇ、本当は賞味期限が切れてからの方が、味が良くなるんですよ。でも、一般の店では売れないですから」と。
うむ?
先ほど妻に1本取られたから、ここはプロらしく来てますよ(^^;;
で、「心斎橋にチーズ専門の店があるのを、御存知ですか?」
元々はフレンチのシェフをされていた方なのですけど、今は2ヵ月に1回、自分でフランスまで買い出しに行ってるんですよ。その品揃えは凄いですよ。チーズ料理も食べれますから、と。
「でも、、、チーズは税関を通さなくてはいけないでしょう、どうやって持ち帰ってるんでしょうねぇ(笑)」
おお、なんかマニアックな店のようです。
早速、場所を教えてもらいました。3月にはフランスに買い出しに行くらしいので、4月に入ったら品揃えが豊富になっているそうです。
うし、4月になったら行こう、チーズ料理も食べれるので昼食に良いかも。
また店に行った時には、ブログで紹介しますね。
時計を見ると、おう、22時半。3時間が経過しているよ。
まあ、そんなもんかな?
チェックをして、またメートルに案内されて出口の方へ。
案内してくれた方が、私の持っていた紙袋を見て「ロクシタンですか?」と。
ちょうど、ここに来る前に梅田に寄っていて、ロクシタンで石鹸を買っていました。
「以前、勤めていたホテルでは全てロクシタンだったんですよ」
へ〜、、、ちなみにどちらのホテル、、、
えと、、、フォーシーズンズ・ホテル丸の内だとか。
確か凄く高級なホテルだったと。
たぶん、接客とか色々なプロを引き抜いて来てるんだろうなぁ。
外まで出て、フと振り返ると、、、
わ、渋谷シェフも出て来られた。
「御馳走様でした、ありがとうございました」とお礼を言って店を後にしました。
帰りのタクシーの中、、、
「うん、確かにレ○ター博士そっくりだったね」(笑)
THE END
P.S.
改めて、妻へ誕生日おめでとう。
こういう食事の時、私はいつもお酒が飲めないから迷惑かけちゃうけど、ごめんね。
これからも宜しく(^^)

コメント

  1. ころちゃん より:

    素敵なご主人で奥様がうらやましいです!!
    チーズは、以前妹が国際線のスッチーをしてたときは、時々こっそり持って帰ってもらってました。(ギャレイの冷蔵庫で保管してもらって・・・) でももう今は・・・ う〜んおいしいチーズ食べたい!! イタリア人宅にホームステイしたときは、毎日毎日チーズ攻めで、ちょっとチーズ嫌いになりかけてたんですが、きっとホストファーザーは奥さんとだったら話が合うだろうなあ・・・(笑)

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