ご無沙汰です。
とにもかくにも近況というか、先日の「電波系音楽会 Part2」ライブに、♪オヒ・サマンサ(a.k.a. オヒサマ)withどどどどドリフターズ、というヘンテコ即興音響ユニットでライブに参加した御報告から。
お越し下さったみなさま、本当にありがとうございました。
出演者のみなさん、スタッフのみなさん、お世話になりました。
色々と考えさせられたり、感動したり、素敵な一夜でした。
♪オヒ・サマンサ(a.k.a. オヒサマ)withどどどどドリフターズ
オヒ・サマンサ : Tribal Thunder Steel Drum , Dance
http://www.myspace.com/illegalaierailiar
N.Nakamura : Laptop , Reon DriftBox S , Apple iPhone
http://www.myspace.com/nobuyanakamura
Saya Nishida : Silent Guitar , Reon DriftBox S
http://www.office-saya.com/
Unyo303 : Doepfer Moduler Synthesizer , Reon DriftBox S
http://unyo.sakura.ne.jp/
動画はかなり暗いですが、実際にはもう少し明るかったはずです(笑)
では、感想など、、、
京都は三条と四条の中間あたりの木屋町通にあるライブハウス「UrBANGUILD」にて、テルミン演奏家生方ノリタカさんのライブツアーが千秋楽。
そんな記念ライブに対バンとして参加させて頂く事になり、沢山のお客さんも来られるだろうし、今までになく緊張しつつ、リハに合わせて13時半に入りました。
なかなか素敵な空間です。
今回、メインの生方さんのユニット以外では、二人組のポップでアコースティックなユニット60piko/pikoも出演、いつもと違うエレクトリックなアレンジで演奏するとか、、、
、、、って、なんと60piko/pikoのティノさんが持参して来た機材が24inchのiMac。。。
凄い、、、デカイです(笑)
生方さんらが遅れている模様なので、先に60piko/pikoがリハ。
それに続いて私達もリハ。
リハだけど、やる事は即興なのでリハは、ある意味で本番でもあるわけで、、、(^^;;
そうこうしているうちに、生方さんが到着し、一緒に演奏されるベースの清水恒補さんと、世界最古の電子楽器とも言われる「オンド・マルトノ」奏者市橋若菜さんも到着。
生方さんがリハの間に外へ、遅い遅い昼御飯とくり出すも、店を探してウロウロしているうちに時間も無くなってしまい、急ぎ足で会場に戻る。でも、お腹が、、、という事でまだオープン前だけどカウンターで料理が注文できるか聞いてみると、とりあえず今からならタコライスは作れるという事だったので、Sayaさんと共に注文。
ふ〜、一息できたー
、、、というのも束の間。
30分も経たずして会場。
沢山のお客様が、、、さすがにちょっと緊張して来ますね。。。
進行から「15分押しで」という話で、ちょっと遅れてから私達の出番となりました。
一旦、ステージ裏の控え室(、、、というか荷物置き場?)に入り、時間と共にステージへ。
最後にオヒ・サマンサがステージ中央に現れる。
私達のステージ・セット。
Saya Nishidaセット。これにSilent Guitarが加わる。
N.Nakamuraセット。これにReaktorがメインのラップトップPCが加わる。
オヒ・サマンサ・セット。UFOと交信していたとか、、、
私のセット。
Doepfer A100モジュラー、今回はVCOは1基のみ。飛び道具的なAnalogue SystemsのTrapezoid Generatorモジュールも外しました。その代わり、時間軸で面白い変化をするVC Triple Resonance Filterモジュールを組み込みました。
今回は、Sayaさんのギターから作り出すループ・サウンドをモジュラー側に取り込んで加工するというポイントがあったため、このような仕様にしました。
さて、最後にステージ中央に現れたオヒ・サマンサが、おもむろにマグライトを私にかざす、、、と同時に私がREON driftbox sでノイズを発生させる。
次にマグライトがSayaさんに、そしてNakamuraさんへ。最後は全員でノイズ大合唱、いいのか、イントロからディープすぎです(^^;;、、、もうノイズの大洪水、自分の出している音なんて聴き取り不可能(爆)
オヒ・サマンサは、ノイズに身を委ねてダンス、、、ディープだぁ〜
オヒ・サマンサの合図と共に、イッキに音をカット。ステージに静寂が、、、
オヒ・サマンサのM.C.中に、機材のセットを完了し、いよいよメインの演奏へ。
オヒ・サマンサのドラム音が静かに鳴り響く。
それに合わせるかのようにSayaさんのギターが空間を包み込んで行く。
私は、しばらく聴きながら、、、Sayaさんのループ音がモジュラーに流れて来ました。徐々にSayaさんのループ音をTriple Resonance Filterモジュールに通して出力。
するとフォルマント効果のようなPadっぽい音になって、さらにドローン系音響効果のステージになっていきました。
オヒ・サマンサのドラム・ソロが途中で入り、そしてNakamuraさんがリズムトラックを入れていくと、かなりトライバルな雰囲気に。Nakamuraさんが即興でiPhoneを使ったBrassっぽい音色での演奏は、ステージ上で聴いていても凄くカッコ良かった。
そして、再びアンビエントな世界に入り終了。
うーん、さすがにお客さんの反応が???っぽくて,ちょっと私達も凹みぎみになったのですけど、今回の動画を客観的に観た時、ちゃんと即興でライブになっていたと思えたし、初めから五線譜や音符に支配されないところで音楽をやろう、というスタンスがあったわけだから、そういう意味では凄くやれて良かったと思えたライブでした。
難しいですけどね、、、でも、例えば隣の人と同じ事をやっていても、それは自分の音じゃないから、やはりスタンスは重要だと思うし、そこを理解してもらえるかどうかって部分も、もちろん大切なんだけど、、、
最初のイントロ部分とか、ちょっとした合図で次の展開へ、、、というルールは決めていたものの、実際にお互いがステージ上で、どのような音を出すのは全くわからないのです。
なので、この動画で聴ける演奏と音、パフォーマンスは、この時だけに存在したものです。
そういう、瞬間の「音」を楽しんでもらえたらいいなぁ、って思います。
さてさて、次は60piko/pikoのライブ。
ステージ。
ヴォーカルのkikiさんと、アコギのティノさん。
最初と最後だけiMacを使っていましたが、それ以外はとってもアコースティックなライブ。ポップで凄くキュートなステージでした。
最後は、もちらん生方さんのユニット、トリオ・ザ・不安定音律。
テルミン、オンド・マルトノ、ウッドベースという、とても音程が不安定楽器ばかりのユニットなので、こんな名前にしたそうです(^^;;
ステージ。
生方さん。
Etherwave Proテルミン、REON driftbox sと同社のCVミキサー(プロトタイプ)が、、、Etherwave Proでdriftbox sをコントロールするのに使用されていました。トーキング・モジュレーターを通して、摩訶不思議なサウンドも。
テルミンだけではなく、アップライト・ピアノの演奏も披露されてましたね。
実験ぽい要素よりも、凄くメロディアスな演奏が多くて、特にオンド・マルトノとのユニゾンとか掛け合いは、本当に素晴らしかったです。
かと思えば、テルミンを使って蛙の鳴き声が飛び出してきたり、ユーモアもあって、さすがだなぁ、、、なんて思ったり。
ウッドベースの清水さん。すっごくグルーヴィーな演奏。久しぶりに、ヴットベースの♪ブンブンでした(^^;;
そしてオンド・マルトノ、市場さん。
世界最古の電子楽器「オンド・マルトノ」、誕生は1920年代までさかのぼる。
日本に10台も無いかもしれない、、、という幻の電子楽器。もちろん、市場さんのようなプロの演奏家となると、何人いることやら、、、
実は4月、「ててててて meets RAKASU PROJECT.」へ遊びに行った時、市場さんがオンド・マルトノを使って神戸でライブをされるという情報を知ったのですが、用事と重なってしまい行く事が出来ませんでした。
「オンド・マルトノの生演奏なんて、そう簡単に聴けるチャンスなんて無いのに」と思っていたら、なんと同じステージで演奏する機会に遭遇するなんて。。。
見た目は普通の鍵盤楽器。
しかし、実は摩訶不思議なアイディアが注ぎ込まれた電子楽器なのです。
基本はサイン波を発生させるそうで、そこに矩形波的なモジュレーションを掛ける事が出来るそうで、そこで色々と倍音変化を付ける事が出来るそうです。
鍵盤は両サイドから糸のようなもの?でぶら下がっている状態で、鍵盤が微妙に揺れる。実は揺れる事自体で、更にモジュレーションが掛かりビブラートのような表現が可能に。
そして、鍵盤手前には一本の線が、、、ここに指輪のようなものがあり、そこに指を入れて左右に滑らすと、鍵盤全音のポルタメントのような、滑らかな音程変化が、、、テルミンのような弦楽器のような、そんな音程変化を作り出す。
そうやって作り出された音は、左手で操作されるパネルによって、シンバルのような機材が設置された「メタリック」、扇のような形をした「パルム」、バネが複数仕込まれた「プリンシパル」に送られる。
すると、それぞれ響きに合わせて、初めて耳に聴こえる「音」となって飛び出して来る。
例えば「メタリック」だと少し金属的でキラビやかな音、「プリンシパル」だと太い柔らかい音、、、そんな感じ。
凄く思ったのですけど、個々の部分が独立した機能を持っていて、それを組み合わせる事で色々な音色変化・表現を作り出している。
ここから、所謂「モジュラー型」シンセサイザーが誕生したのかな、と。
そんなテルミンとオンド・マルトノ、そしてノリノリなウッドベースのライブは、とても素晴らしかったのです。
生方さんもライブツアー最終日とあって、かなりテンション上がってましたし(^^;;
生方さん達のライブも無事に終わって、、、
もうね、そそくさと市場さんのところに駆け寄って、、、
「この左手の操作って、何をされていたんですか?」って、聞いてました、私(笑)
そして、オンド・マルトノのプチ講座が始まったのでした(^^;;
いや〜、この楽器は凄い。
オンド・マルトノを超えるシンセって、何かあったっけ?(爆)
全て無事に終了し、、、あ、ちょっとしたハプニングもありましたが。。。
ちょっとお腹も空いたし、、、大阪まで帰って重たい機材を抱えたままコンビニとか寄るのも面倒なので、またまたカウンターで、、、今度はカレーを注文。。。
食べていると、右前方で怪しい動きをしている人が。。。
こんなの撮ってどうすんですか(笑)
ただ、カレーに取り憑かれている人を。。。
かと思えば、、、
いつのまに、、、
あ、お腹が出ているのは御愛嬌ですから(爆)
でも、Sayaさん撮影で一番気に入ってるのは、これ。
ライブとは直接に関係は無いですが、キャンドル。
会場に素敵な雰囲気を出してましたね。
今回、オヒ・サマンサをはじめ、NakamuraさんやSayaさんにお誘い頂いて、このステージに立てました。
力不足な演奏で足を引っ張っていたかと思いますが、貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
次、果たして何処に、、、どどどどドリフターズは現れるのでしょうか。
高槻Jazzストリートっていう話は、冗談ですよね?(爆)
P.S.
この記事に掲載した写真の大半は、Saya Nishidaさんが撮影されました。
P.S.
世界に50台しか無いREON driftbox sが、この夜、同じステージに4台も集合し、そのうち3台を、どどどどドリフターズで同時に即興ライブで使用したのは、たぶん世界初です(笑)
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