ライブが終了しました。
遊びに来て頂いたみなさま、出演者のみなさん、nu thingsさん、ありがとうございました。
全く、クリスマス感ゼロな、電子音楽の一夜でした(笑)
nu thingsの阿木さんがブログの中で、今回のイベントで私の事を少し、紹介して下さいました。
http://www.nu-things.com/blog2/2011/12/industrial_music_modern_music.html
阿木さん、ありがとうございます。
阿木さんと話をしていて、色々と思うところがありました。
次の音に繋げていければと思います。
さて、、、
特に写真とか撮ってなかったので、大半が文字ばかりで、まとまりなく、徒然なるままに書いていきますね。
(写真は、撮って頂いたものを拝借しております^^;;)
全部で5組の出演者で、半円を描くように機材をセットしたままのステージ。私以外は見事に全員ラップトップPCのみ、というスタイル。
比較的、ハードシンセ等を使う人達が多い場面で参加する事が多かったので、今回の風景は新鮮でした。こってりフランス菓子の中に、一つだけ豚汁が混ざってしまった感じというか、、、(意味不明)
リハの入り時間ではセッティングが間に合わないので、いつものようにハコに入れる一番早い時間帯から入って、モジュラーシンセのパッチング作業。今回、本当に久しぶりに明確なリズムを入れようと思い、MFBのリズムマシンも持参してたので、モジュラーとリズムマシン間のパッチングも若干多くなる感じで、、、いつもの事ながら、パッチング作業から音が出始めるまで、なんだかんだで1時間ぐらい掛かる。
特にモジュラーは、電源を入れた最初の1,2時間は凄く不安定。音程がどうのとか、出音がどうの、という以前に、信号の通りが今ひとつ。なので、パッチング作業中も、ちょっとした振動で信号が止まったりで、けっこうイライラします(笑)
だから、そもそも電源を入れて間もないリハ時に、パッチングが反映された、まともな音が出るのか、それすらやってみないとわからない。というか、その時に出ている音が100%パッチングの結果として出た音なのかさえ、怪しいところだったり(笑)
今回なんて、最初にリズムマシンのGateでモジュラーを同期掛けたら、なんかモジュラーのステップシーケンサーがランダムに動きやがって(笑)、オイオイって。。。これはこれで面白いんですけど、3,40分経つ頃には、もう普通にシーケンサーも走ってました。
不思議な事に、電源を入れた状態で2時間3時間と時間が経つと、凄く信号の通りもいいし、出音もパワフルになってくる。
それでもまあ、本番で突然、信号が通らない箇所が出て来たり、実は最初から上手く信号が通ってなかった箇所が、突然復活して音やフレーズが激変したりとか(笑)、毎回起こるんですけどね。
ライブ中に、、、
「え〜、何処の信号が止まったんだ。ここか?、ここか?」
、、、って、パッチケーブルを手繰ったり。。。
「げ、何にもしてないのに、なんで音もフレーズも変わんのよ、、、」
、、、って、またそこから、どうしたもんかと始めたり(笑)
リスキーな機材ですわ(爆)
モジュラーに限らず、やっぱり楽器は、1から10まで演奏者の言う事は訊いてくれないわけで、その時の状況を受け入れて、その中でやるしかない。
さて、いよいよ「electric trancemitter」がスタート。
トップバッターは、Shine on meさん。
凄くアンビエントで良い空間になっていました。私、ちょうど睡魔に襲われていたところだったので(笑)、後ろの席で足をぐおーって伸ばして、目を閉じてました。不思議なPad音とピアノが入って、もうそれで十分、気持ちいいなぁ、と。
Route09さん、個人的には今回、ノイズ&グリッヂ系の音では、一番危機感ある音を出していたように感じました。勢い凄かったな。中盤で、ドォーンってキックのような低音が響く音が入ってきてからは、ビートも聴かせてカッコ良かったです。ドォーンって音は、似たような音を私も出そうと思ってたので、面白い比較になればいいかなぁ、とか思ったりしてました。
Aoeさん、ノイズ&グリッヂな音をお洒落に聴かせてくれました。ノイズ感と曲の構成バランスがとても上手かったなぁ。途中で、声ネタをループさせて変化をつけるところとかは、音的にも凄く面白かったです。
そして、最後は、NEU ARZさん。
以前。電子定食さんがライブ出演されていた時に。NEU ARZさんも出演されていて、今回、唯一、私の知っている方でした。それまでとはガラリと変わって、きっちりと創り込まれた楽曲を聴かせてくれます。たぶん、年代も私とそんな変わらないと思うので(^^;;、ちょっと懐かしい感じもありつつ、テクノって感じで踊れる曲でした。
で、まぁ、私ですが。
何時もと同じです(笑)
というか、何時もと同じことをやろうと思ってるから。それしか出来ないし、良くも悪くも。
創った曲を単にお披露目するだけなら、毎回、色々なバリエーションを持って来れるのだろうけど。
ピアノ弾く人が、「じゃー、次のライブでは、ピアノでサックスの音を出そう」とか思わないでしょう?(笑)、ピアノの音を出そうって、その時の一番良いピアノの音を出そうって、そう思うんじゃないかな、と。
それと同じ感覚で。
10回ライブさせてもらえたら、間違いなく10回同じ事をやると思う(笑)
問題は、1回目より10回目の方が、全く同じ事をやっていても、クオリティが上がっているかどうか、ってところだと、それが大切だなぁ、と思ってます。
さすがに同じ事を続けていれば、余裕も出来てくるだろうし、その出来た余裕の部分に、新しい何かを入れ替えていけば良いんだろうな、と。
今回、ノイズ&グリッヂ系の音を出す出演者の方々が集まってるようだったので、たぶんラップトップPCを使うんだろうと思い、それだったら私は、モジュラーシンセで、そんなふうな音も出してみたら、どうだろう?、と。
そして、今まで全く良い結果を出せなくて、見て見ぬふりをしていたリズム、、、を入れてみようと。。。
リズムね、、、駄目なんですよ。
入れちゃうと、途端に、どうしようもなく展開が創れなくなってしまう。
1小節なりの規則正しいループ、それに決定的に支配されてしまう。
そして、なんか「普通」になってしまう。
アナログのステップシーケンサーの限界も感じている側面もあったりしているので、なかなかリズムに近寄れない。
だから、ずっとライブでは使ってなかった。
でも、まぁ、久しぶりに入れてみようと。
出だし、最初の音は、どういう音を出そうかな、ってずっと迷ってた。
今すぐフェーダー上げたら出る音もあるし、ちょこっとパッチングの中のツマミをアレコレ動かして、別の音にして出してもいい。
リズムは中盤から入れたんですけど、、、リズムの音が入って来た瞬間に、「あ、なんか普通だなぁ」ってのは感じちゃって。どうすっかなぁ、、、なんて思って、モジュラーの音の方少し探っていたら、なんか凄くコミカルな音のグルーヴに聴こえてきて。
あれ、って(笑)
なんかね、ダークな感じの方向がイメージだったんですけど、実際に出ている音というか、聴こえ方が、妙にコミカルに聴こえる。
どうして、そう聴こえるのかは、よくわからない。
モジュラーの微妙な音程との関係だったのかなぁ。
コミカルな感じ?、を打ち消そうと、少し音数を増やしたり、ノイズっぽい方向にしたり。
きっと、低音の動きを変えれば、雰囲気も変わるだろう、、、と、モジュラーを探るも、なんか上手く変化してくれない。うーぬ、この低音全体を支配しているポイントって、何処の箇所だ?、とか思いつつ(笑)
なんか、この試行錯誤していた時間帯って、もしかしたら聴いている方には間延びして聴こえていたかもなぁ、
ただ、モチベーションは維持できたので、そこは良かったかな、と。
大それた事でもないのですが、自分のやっているスタイルの関係上、即興的な要素の部分が多くて、八方塞がりになって、更にモチベーション下がった時が、最悪なので。。。
まあ、即興である以上、自宅で練習していた時と、同じ事を再現出来たとしても、それはそれで「同じじゃん、面白くない」って、きっと思うんでしょうから(笑)
最後は、ゆっくりになる感じで、、、と思って、ビットクラッシュ系とFM変調系の音を出して、ノイズみたいな事をしてみたんですけど、やっぱり、ゆっくり下がるより、ぐわーって上がっていく方が良いな、と思って。
なんとか無事に終了。
今回、ちょっと緊張したのが、、、阿木さんが来られていた事(^^;;
nu thingsのオーナーさんにして、音楽業界で名の知れた人でもあります。
以前、阿木さんがnu thingsでDJされている時に、遊びに行った事はあるのですが、これまで私が何度かnu thingsでライブをさせて頂いた中では、阿木さんは来られてなかった。
が、今宵は、、、来てはる!!(笑)
ライブ終了後、nu thingsの平野さんから紹介されて。
いきなり、、、
「君のことは、よくチェックしてるよ」、、、って。
あ、いやその。
「ラップトップPC使った音と、こういうアナログの機材から出る音の違い、今日来てる若い子にも違いは分かったんじゃないかなと思うよ」
そうだといいなぁ。
どっちがどう、って事じゃなくて。
「UKなんかは、ラップトップに飽きた人達は、また80年代に戻ろうとしてる。そういう動きは来年、もっと進むと思うよ」
ふむふむ。
「だから、君、自覚を持って、もっと活動しなくちゃ駄目だよ」
えええっ?!
「ただ、君達の弱いところは、リズム。リズムが弱いんだよ」
あ、完全に見透かされてる。。。
リズムが難しくて、、、って話をしたら。。。
「もっと、グリッヂとか新しい音を聴かなくちゃ駄目。それから、もう一度、クラフトワークとかを聴きなさい」
あぁ、そうかぁ。
自覚なんて言うと、なんとっ、、、って感じだったのですが。。。
ただ、毎回、こういう機材を使ってライブをする時、どうやったら「ライブ」として成立するんだろう、どうやればいいんだろう、それは凄く考える。
「即興」って聞こえは良いけど、一つ間違えたら「適当に音を出してるだけ」になってしまう。
そこは、ホント、紙一重なんじゃないかなと思ってて。
そうかぁ。
あぁ、でも、「音楽」とは遠ざかった生活が続いてるのは、確かなんだよなぁ。
そこは、凄く図星で、、、
新しいMacも買って、これでやっとiTMSとかネットで色々と楽曲を買えるな、と思ってたので、来年は新しい電子音楽やっている人達の音を沢山と聴こうと思う。
ただ、ま、年内は懐が大風流なので(笑)、年末年始の休みは、またモジュラーシンセと戯れて、新しい発見を探そう。
そんなわけで、色々と思うところがあったイベントでした。
みなさま、お疲れさまでした。
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