ライブの機材セットを組む、という事

そう、毎回、悩みます。
まぁ、悩むというか、、、使う機材は毎回と同じなのですが。
それじゃー、悩む必要なんて、ないじゃないか、という話なんですが(笑)

私は、ライブではラップトップPC(まぁ、パソコンですね)を使いません。今のところは、、、ですけど(笑)
1つ1つ、音を出す単体の「楽器」を揃えて、ライブをするスタイルをとっています。

ラップトップPCを使えば、必要な音は全てパソコンのHDDの中に入れて、パソコン1台だけで持ち運ぶ事が可能です。
しかし、単体の「楽器」となると、必要な音のぶんだけ機材を揃える必要が出て来ます。そして、それらを運搬したりセットしたりする必要も出て来ます。

これには、自ずと限界が出て来ます。

例えば、車も使わず一人の人力だけで運べる機材の量、車を使ったとしても限られたライブの時間と空間の中で使える機材の量、必ず限界があります。

特に、私がメインで使用する「モジュラーシンセサイザー」には、そういう限界や制約が常につきまといます。

モジュラーシンセのラック自体も、そこそこ重い。
モジュラーシンセ1セットでは、そこから導き出される音の数って、せいぜい4つぐらい。たった4音だけで30分なりのライブを成立させるのは、とても難しい。
だからといって、モジュラーシンセを2セット以上組むとなると、運搬の限界(車を使わず一人で運搬となると、2セットが限界)がある。
その為、エフェクター類も幾つか必要で、その少ない音数とエフェクターの使い分けで、バリエーションを増やしていく必要があり、小物の機材も複数必要になってくる。

このようにして、どうしても運搬する機材が増えていく。
増える機材の中で、一人で人力で運べる限界の中で、自分のやりたいライブ、出したい音を考えて機材を選ぶ必要が出て来ます。

そして、一番問題なのが、現場でのライブのシステムを組む段階です。

モジュラーシンセ自体のパッチング作業で沢山のケーブルを使って仕込むわけですが、これだけでも1時間ぐらいの作業時間が欲しいところです。更に、小物のエフェクター等の機材達との結線も必要です。
1つ1つが単体の機材なので、一度、ライブのシステムを組んでしまうと、移動したり一時的にバラしたりする事が困難になってしまいます。

内輪のイベント等で、時間的にも空間的にも融通が利く場合なら良いのですが、そんな都合の良い条件ばかりとは限りません。

そもそも、出演者は私だけではないのですから。
私だけ、我がままを言ってるだけでは話にならないのです。

僕の理想は、どんな条件下でも、自分の考えるモジュラーシンセを使ったライブが出来る事、です。
これを実現するには、最小のシステムで自分のライブを確立していく必要があります。

考えたのは、、、

・モジュラーシンセは、1セットのみ。
・モジュラーシンセのケースの蓋をテーブル代わりにして、その上に乗せれる機材数。

、、、という事です。

モジュラーシンセを2セット以上で組むと、もう絶対にバラせないし、移動も困難になります。狭いステージ等でセットした機材の逃げ場が無いと辛いわけです。
ケースの蓋の上には、コンパクトな機材なら4つほど置けます。最低、ミキサーは必要なので、残り3つぶんぐらいをライブのイメージに合わせて機材をチョイス出来ます。

このシステムだと、モジュラーシンセとケースの蓋の上に乗ってる機材達との間の結線(だいたい、多くて5,6本)さえ外してしまえば、モジュラーシンセとケースの蓋側が独立します。
あとは、「モジュラーシンセ」を移動、「ケースの蓋ごと」移動、一人でも直ぐにバラして移動も可能です。逆に、セットも短時間で済みます。

沢山の機材を並べて音を出すのは楽しいわけですけど、オーガナイザー等からお話があって、人様からお金を頂くようなイベントの場合で、色々な条件下があるわけで、現場に行って始めて、あれ?、と思う事もあるわけで、そんな色々な時でもライブが出来るようにと思ってて、こんなシステムになって来たんです。

まぁ、沢山の機材を並べても、ライブという限られた時間の中で、集中して表現できる機材の数なんて、1つ2つが限界じゃないでしょうか。
それ以上の機材を並べているライブも沢山と観て聴いて来ましたけど、用意したネタを順番に披露する「作業」をやっているだけだなぁ、という印象しかありませんでした。

見た目にはゴージャスで良いんですけどね(笑)

そういう意味でも、モジュラーシンセの2セットのライブって、今まで何度かやってますけど、あまり良い結果が出てないんです。
モジュラーシンセに組み込まれた、大半のモジュール群が放置プレイになってしまいますから(笑)
それこそ、パッチング作業した段階で本当にライブが終わってる(爆)

それはマズイよなぁ、と思ってて。

だからといって、モジュラーシンセを使ったライブで、1セットのみ、、、というのは制約がありすぎるんですよ、これが(爆)
4音ぐらい出せると書きましたけど、実質的にまともに出す音は2音ぐらい。あとはフィルター発振だけの音とか、そんな感じ。
だから、同じ音を出すパッチングの流れでも、前半と後半で大きく聴こえ方が違う、そういう印象を持ってもらえるような使い方とか、模索したりするんですよね。

例えば、一般的なシンセ構造的パッチングをする時の最終には、VCA(アンプ)モジュールをかませるせ思うのですが、そのVCA使い方1つで違う印象の音を出せる。

1つ1つ必要な音ごとに機材を揃えるシステムのライブで、機材を最小限度にしようという発想は、とにかく何から何まで制約だらけです。
そんな中で、ライブを成立させるには、機材に頼らない違う視点の発想が求められる。

何時も、どーしようどーしようって悩むんですけど、その中からたとえ1音でも、これは面白いかも、と思える音を紡ぎ出す事が出来た時は、凄く嬉しいんです。

制約が自由にしてくれる。良く言ったもんですよね。

いや、まぁ、機材を揃えるのは、見栄えは良いんですが。
(そこかよw)

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