現場からのツイート

福島第一原発事故の現場で働く関係者のツイートで有名になった? 某Hさんを見てて、フト疑問に思う事。この方って、ツイートの内容からして、ピラミッド型でいうと上層部の企業関係者だと思うんですけどね。

東電や政府からしてみたら、福島第一原発事故現場のリアルを、たらたらネットに個人の判断で垂れ流す行為は、宜しく無い、という立場だと思うんですね。

この某Hさんを、特定しようと思えば、そんなに難しい事では無いと思うわけです。
実際、把握されていると思ってます。

ご存知のように、福島第一原発事故現場では、下請の下請の下請の、、、という、より低賃金でより過酷で危険な現場で仕事をしている方々もいるわけだし、場合によっては日雇い労働者のような人達も集められているかもしれません。

某Hさんのツイートを眺めていると、そもそも、あまり危機感を感じる事が少ない。

某Hさんが眺めている現場って、どの程度のレベルの場所だろうか、と。
下請の下請の下請の、、、という人達の現場で仕事をしている方ではないな、と思う訳です。

そこで、ここから私の妄想です。
妄想ですよ、妄想。

某Hさんには、比較的安全で工事も進んでいる現場へ回すようにする。
この方は、現場の状況や感じた事をツイートしている。
結果、巷に噂されているほどの危険性は少ない、工事は進んでいる、という印象を与えるようなツイートになる。
現場からの生のツイートという事で、多くの人が無条件で信用する。

なーんていう図式があったりなかったりあったりなかったりしても、おかしくはないな、と。

某Hさんは、自分の目で見た感じた事をツイートしているわけですから、嘘をついてるわけじゃない。
でも、福島第一原発事故の全体像を見ているのかといえば、「見て良い部分」だけを見せられている可能性は、ないのかい?、と。

ちょっと脱線しますけども。
TVや新聞は真実を伝えない、従来のマスコミは政府の犬だ。
インターネットには、本当の真実がある。

みたいな風潮、ありますよね。
特に、福島第一原発事故以降は。

それ、危険な考え方だな、と思ってます。

twitter眺めていると、「デマを流すなっ!!」って怒っている人が多い。
凄く多い。
インターネットには、真実しか流しては駄目だ、みたいな。

うーん、と。

そもそも、インターネットというシステムは、真実もデマ(悪意が有ろうが無かろうが)も平等に一つの「情報」として扱うシステムです。
何が真実で何がデマか、何が自分にとって必要で不必要か、それらは全てインターネットを使う個人の責任に委ねられているのが、そもそものインターネットです。

私自身も、インターネットは、そのようにあるべきだと思ってます。

もちろん、法律等に違反する事があれば、その法の下で裁かれるだけの話です。

従来のマスコミは駄目で、インターネットは素晴らしい、、、って発想。
インターネットって、従来のマスコミより危険な側面、コントロールされやすいという側面を持ってると思ってます。

従来のマスコミであれば、その情報の責任を追求する事が、目に見える形で可能な場合が多いと思う訳です。
だから、まぁ、責任を追求されない為に、真実はスルーして、当たり障りの無いレベルの情報しか出さなくなった、という部分が多いと思うのですが。

インターネットは、確かに関係者からダイレクトに情報が伝わる、それまでのマスコミでは考えられない、「個人での情報発信」が可能になったわけで、そういう意味でより深い真実を手に入れる手段になったかと思います。
が、「個人」というのが、とても危険だなと感じる部分なのです。

その情報に対する、責任追及が難しくなった。

従来のマスコミ発信の情報であれ、インターネット発信の情報であれ、「情報」を受け取って、どう処理していくかっていう事が凄く問題なんだと思います。

某Hさんのツイートも、そういう感覚で私は眺めてます。

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