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長文で誤字脱字につき駄作。
何かとお世話になっている、大阪は西天満にある中古シンセサイザー専門店「implant4」さんのコンピレーションアルバム企画に参加させてもらいました。
電子楽器、主にシンセサイザーをキーワードにして、色々なアプローチで制作された楽曲が集まっています。
ぜひお立ち寄り頂いて、耳を傾けて頂ければと思います。
私は、♪Electric Prediction βという曲で参加しています。
「Namekuji Compilation 2」企画Webサイトで、簡単な解説?のようなコメントを書かせてもらってますが、こちらは私の個人プログなので、もうちょっと追加で解説というか、ただの与太話ですが(笑)、書いてみます。
あ、いや、デマというか嘘は書きませんが(爆)
「モジュラーシンセだけで、、、」というコンセプトは基本的にライブでしかやってないんですよね。
普通に曲を創る時は、ソフトシンセだけで完結しちゃう事も多々有りますし、逆にハード(リアル)シンセの使用率が少ないかもしれません。
理由は、ただひたすら「メンドクサイ」からです(笑)
パソコンのDAWソフトウェア上で創る事がベースになってるので、だったら同じ上で動くソフトシンセ使った方が、とにかく手っ取り早いわけで。
んじゃぁ、なんでライブは逆の事してるのか、っていう話なんですけど。
そもそもライブっていうか、エンターテイメントってのは、「メンドクサイ」事を披露するものだと(笑)
あ、この台詞、お知り合いの名言を拝借してます、パクリです(爆)
音楽に限らず、お芝居でもスポーツでも、ひたすらメンドクサイ練習を積み重ねた「結果」を披露しているわけですよね。
それに「メンドクサイ」事ほど、普通の人はやりたがらないわけで、そこに価値観が生まれると思ってるんですよね。
誰でも簡単に出来ちゃう事に、時間使ってお金使って観に行く人なんて、そうそういないでしょうから。
だから良いエンターテイメントほど、出演者やスタッフは、凄くメンドクサイ事をやっていると思うんです(笑)
、、、という与太話は、さておき。。。(笑)
曲中の音の話ですが、、、
今回は、「モジュラーシンセだけで、、、」、1曲を創ろうと、
まぁ、ライブをさせてもらって来た中から生まれて来たものというか、ライブでやっている世界観を再構築する、みたいな感覚。
※構築前の写真(笑)
こんな場合でも、ほとんどの場合、ライブ1発録りが多いんですよね。
3〜4音、普段のライブと同じようなセッティングでライブ・レコーディングして終わり、みたいな。
でも、今回は、その1音1音を個別に録って、後からミックスしようかな、と。
この時点で、えらくメンドクサイ作業が待っているのですが。。。
1音1トラック、その為のパッチングをして音とフレーズを創り出して録音。
録音が終われば、パッチングをばらす。
この時点で、直前に録音した音もフレーズも、もう二度と再現できない。
次の音とフレーズの為に、パッチングをして、また録音。
これを繰り返しました。
音数自体は少ない(普段のライブより1,2音多い程度?)ので、トラック数も少ないのですが、1音1トラックの為に、毎回30〜50本ぐらいのパッチケーブルで創り出す作業をするので、実にメンドクサイ(笑)
冨田勳さん、モーグモジュラーでよくも、こんなメンドクサイ作業で膨大なトラックをレコーディングしたなぁ、と。
普段はMIDI等、外部との信号でモジュラーシンセを同期させたりしないのですが、、、その逆はあるんですけどね。モジュラーシンセ内部の信号をマスターにして、外部のリズムマシンとかを同期させたりはあるのですが。
今回は久しぶりにMIDIで(笑)同期させてます。
Logic上のMIDIトラックに、同期用の8分音符をズラズラ〜と10分程度入れておいて、そのノート信号をMIDI to CV/Gateコンバータ経由でGate信号にして、それをマスタークロックにしました。
MIDIクロック自体をGateに変換してもよいのですが、どうも変な感じになるんですよね。私の環境だけかもしれませんが。合ってるようで合ってないんですよ。そのズレが気持ち良かったらいいのですが、なんだか不自然過ぎる感じで使えない。
打ち込んだノート信号をGateに変換する方法だと、合ってないようで合ってる(笑)、だからMIDI臭さも消えるというか(爆)
モジュラーシンセのモジュールは、個々で設計されて完結しているので個体差はもちろん、個々のモジュールで独自のテンポというか、そんな感覚を持っているんです。だから、どういう信号を突っ込んだところで、完全同期なんてありえないんですよね。
でも、とりあえず指揮者(ノート信号からのGate)がウルサいから、適当に合わせておいてやるよ、みたいな程度なんです(笑)
もう、こういう部分は人間がコントロール出来ない(笑)
だから面白い。
それでは、実際の曲中、出て来る音について。
イントロから出て来るシーケンス。3パターン入って来るのですが、これ、実はフィルターの発振音だけの組み合わせです。
A-127 VC Triple Resonance Filterという、バンドパスが3基組合わさった、ちょっと変わったモジュールの発振音だけの構成。
フリケンシーをCVでコントロールする事で、ちょっとしたシーケンスのように聴かせてます。3基あるフィルターはパラ&ミックスのアウトが出来るので、個別に録ってみました。
この音ね。ライブでも必ず使う音なんですけど、♪ドウゥンって、下がり切ったところ、実は可聴域以下の超重低音が出ています。デジタルで録音すると、その存在が消え失せてしまいますし、よほどの良い音響システムでないと再生しきれません。
ライブで音響の良い空間だと、エライ事になります(笑)
テーブルの上のグラスがビリビリいうたりします。
♪ギャサガサ、みたいなノイズっぽい音が回って来ますが。
これは、Tiptop AudioのHATS909ですね。TR-909のハイハット部だけをモジュール化したやつ。
で、何処が909やねん(笑)、みたいな音ですけど。
なんかね、HATS909って凄く変態仕様なんですよ、909ハイハットのくせに、どう考えてもノイズマシンなんですよ(爆)
まずTUNEの設定が出来る時点でけっこう変態なのですが、それをCVでコントロール出来る。更に、なぜか必要でもないのにAM/FM変調切り替えスイッチと設定があって、更にコイツもCVコントロール可能。ちょっとでも外部信号突っ込めば、ノイズになって歌い出すハイハット仕様です(笑)
次に、♪ドゥンぶぶぶー(笑)みたいな音。
これも良くライブで出す音系で、ライブの時は、もっとピッチの変化をゆったりにして、♪どおおぉぉぉぉぅぅぅうううううぃぃぃぃぃひひひひひぃぃぃぃしししぃぃー(爆)みたいな、下の可聴域以下から、上の可聴域超えみたいな事をやります。
これは、単純にADSRエンベローブとVCOだの組み合わせ。でもADSRが凄く変態で鋭い動きをしてくれるので、一般的なピッチエンベローブでは出せないような変化をしてくれる。
モジュラーシンセのADSRは、何処のメーカーのやつも掛かり方がかなり個性的で、逆に一般的なシンセ風エンベローブにするのが難しいぐらいで(笑)、、、特にDoepferのやつはAからRまでのタイムレンジを3段階に切り替え出来るド変態仕様で、一番長いタイムレンジにすると、もはやエンベローブとはいえない事になってくるという(爆)
今回は、短めにしてキックとベースの間のような、ぶぉぉぉぉってなる感じで。
4つ打ちが入って来ますが、、、
まあ、一番、単純というか。。。
これは、Tiptop AudioのBD808、
まあ、808のキックのモジュールで、、、そのまんまですね(笑)
ただ、キック(のような音系)だと、先ほどのADSR+VCOで創り出す方が凶暴極悪非道なキックが創れるんですけどね。
808とか909が逆立ちしても出せない超低音は出ます、超低音だけは(爆)、アタック感も、かなり強く出せますから、メインで鳴り続けるキック以外では、よくADSR+VCOでキック系の単音で引っ張る時間帯をライブで創ったりもします。
ちょっとフレーズっぽく聴こえるのが中盤に入って来ます。
これはオーソドックスなパッチングで創ってます。
フィルターは、ちょっと変わったやつを使ってて、A-124 Wasp Filterを使ってます。
EDP Waspシンセのフィルターをモジュール化したものですね。12dBのマルチモード仕様で、レゾナンスの掛かり方が独特。何もしていなくても、まるでエンベローブを引っ掛けたような掛かり方をする。今回は、激しく動かしてませんが、グリグリとフリケンシーを動かすと、けっこうTB-303っぽい掛かり方に通じる感じだったりします。
後半からノイズ系の音が2種類ほど入ってきます。
ええと、、、どうやって創ったかな。。。
覚えてない、、、
(笑)
でも、ノイズモジュール(ホワイト&カラーノイズ)は使ってないんですよ。確か、どちらのノイズも、元の音はVCOから創ったはず。
それを、A-143-1 Complex Envelope GeneratorとかPingable Envelope Generator等々、ハッキリ言って、その存在自体が謎のモジュールを多数使って、ああいう音になってると思います。
使い方というか、そもそも使い道が理解できないモジュール達(爆)
「わけのわからん動きをするモジュールを造ってやったから、後はテメエらで使い方考えろ」系モジュール(笑)
なので、これらのノイズは、モジュラーシンセ自体の意志で創り出した音といっていいかもしれません。
大まかな音の説明は、これぐらいです。
鳴っている音数は少ないですから。
もちろん、ここに説明した以上の沢山のモジュールを使っています。
1つ1つのモジュールを、どう使ったか、、、なんて全く覚えてないので(笑)、耳に聴こえる音に直接的に関係する部分だけを、かいつまんで思い出しながら書いてみました。
大半が、「耳に聴こえない」信号の処理の為に、何十本ものパッチケーブルを使っているので、、、(笑)
その1音で聴く人を叩き潰す力は、モジュラーシンセにはあります。
なかなか自宅環境では、例え大音量で再生したとしても、本来のモジュラーシンセが持つ音のポテンシャルを体験する事は難しいと思います。更にデジタル信号になってしまえば、尚更です。
そんなわけで、たまーにですけど、お声を掛けて頂いた時など、モジュラーシンセ担いで西へ東へライブをやっています。
特に音響のよい空間でのライブだと、「音は出てないのにミキサーのメーター振り切れてる(笑)」、「スピーカーから風しか出てないけど?(爆)」みたいなライブも体験して頂けると思いますので、良かったらライブに遊びに来て下さいませ。
P.S.
さあて、アルバム作りは、何処へやら。。。
P.S.
ライブ出演ご依頼、お待ちしておりまする〜
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