>>CNET Japanの記事
この松下電器中村社長の基調演説の記事を読んでいると、「なるほどなぁ」と思ってみたり「それは、まだ無理なのでは?」と思ってみたり。ただ、例えば5年前にさかのぼって、普通に携帯電話で話をしている人が、“5年後、携帯電話がICタグ技術と融合して、「おサイフ、ケータイ」になる”なんて、想像していた人がどれだけいるだろうか。
そう考えたら、5年後の未来のIT技術なんて、ちょっと想像できない。想像できてしまう技術は、5年といわず2〜3年で実用化されてるんじゃないのかな、と。
これまでPCは端末から30cmの距離で個人が利用するもの、テレビは3mの距離で大勢が視聴するものと言われ、PCは静止画を、テレビは動画を楽しむものだとされてきた。
(以下、略)
ブロードバンドで好きなときに好きなコンテンツを楽しむ人が増えているという。一方でテレビは松下電器の「Tナビ」のようにインターネットに接続して、チケット情報を見たり買い物をしたりすることができるようになっている。「見るテレビから使うテレビへと変化している」
うん、これね、凄く実感する。
確かに家電製品のIT化は凄く実感するんだけど、パソコンの家電化は価格以外では、まだ実感できない。パソコンを初めて使い始めた20年以上前と基本的に変わっていないというか、あまり進歩してないように思う。
単純な話として、テレビは電源入れたら直ぐに番組が観れるじゃないですか。パソコンは電源を入れても、OSが立ち上がるだけで何もしてくれない。OSを使うためにパソコンを利用している人って、まぁ、基本的にいないと思うから、これでは意味がない。ブロードバンド・コンテンツを楽しむといっても、やれ回線はADSL?FTTH?だの、プロバイダは何れにするだの、ソフトのインストールだの、バージョンは幾つだの、設定項目はどうの、ユーザーIDとパスワードはどうの、、、と書き出すとキリがない。
テレビは電源さえ入れれば、通常の民放放送とNHK総合・教育は観たくなくても、観れてしまう(笑)
この差は、案外、大きいと思う。
テレビという“受け身”で使える家電に慣れた状態から、受け身では使えないパソコンを使うのは、かなり難しい。たぶん、パソコンが「難しい」」とか「わかんない」っていう人のほとんどは、ここがネックになってるような気がする。
ましてや、今のIT技術の根底を支えるネットワーク技術も、こんな家電ネットワークや個人に1台というパソコン使用を前提に作られているわけでもないので、セキュリティの問題が残ったままになってる。
中村社長も言ってますけど、“ユビキタス”って技術、、、というか概念は、それ(技術)を“どこでも”、“誰でも”、、、そして“意識させない”が必要なんだと思うんですよ。
そういう複雑な技術を使ってる事さえ、全く“意識させない”という。
そして、セキュリティ。
実はユビキタスの世界では、“意識させない”と言いつつも、技術やサービスを提供側より受ける側の方に、より高いセキュリティ意識が必要なんじゃないかと思ってます。
“意識させない”というユビキタスの考え方と相反するわけですけど、絶対的なセキュリティなんて存在しないわけですよね。もし、仮にあったとしたら、そのセキュリティに守られた技術やサービスって、きっと誰も使えない封印されたものになると思うんですよ。
誰かが、その技術を使える、サービスを受けれるという事は、必ずそこに情報の通る道があるわけですから、悪意を持った人物がその道を不正利用する可能性は、ゼロとは言えないわけですよね。
個人的には、こういう技術はとても楽しみでワクワクするんですけども、良い面ばかりじゃなくて、悪い面やリスクもちゃんと説明して欲しいと思います。
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