ああ、ネタが落っこちて来た。
で。
パッチングの事について、何か書いてみよう。
モジュラーシンセを使うには、どうしても「パッチング」という作業は避けて通れない。
と言うか、“モジュラーシンセを使う事”=“パッチングする”、と言ってしまっても良いかもしれない。
ところで、“パッチング”って、なんやねん、っていう話になるわけですが。
モジュラーシンセ以外のシンセを考えてみた場合。
例えば、〝鍵盤〟を押すと〝音〟が鳴りますよね。
〝音〟が鳴っている間、例えば音色が変化したり音量が変化したりしますよね。
〝鍵盤〟を押す
〝音〟が、小さな音量から少しずつ大きくなって
〝音色〟が、どんどん明るくなって
みたいな事ですね。
これら色々な変化は、そのシンセの中の機能として色々と用意されてて、その機能を色々な設定にしてあげて、こういう変化をつけていくわけですよね。
さて、モジュラーシンセで同じような事をしようとすると、どうなのか。
同じように色々な変化をつける事が出来るわけですが、1つだけ大きな違いが出て来ます。
変化をつける機能、1つ1つが「バラ売り」されている、という事なんですね。
それこそ。
〝鍵盤〟を押す/離す・・・だけの機能
〝音程〟・・・だけの機能
〝音量〟・・・だけの機能
こんな感じで、全てバラ売りなわけですね。
実際には、もっと細分化されていて、1つの機能や変化をつける為に、複数の機能を組み合わす必要も色々と出て来る感じになっています。
例えば、〝鍵盤〟を押す/離す、、、という機能だけでは、〝音〟は鳴りません。
なぜなら、まだ〝音量〟を決める機能がありませんね。
こんな感じで、1つ1つの変化をつけるには、それらに対応する機能を組み込んでいく必要が、モジュラーシンセにはあるんですね。
よく使ってるシンセの機能を色々と細分化してみて、それらの信号がどうのような関係性になっているのか考えてみるのも面白いかもしれません。
個々の細分化された機能、1つ1つがバラ売りされているわけですから、それらを購入して並べただけでは、1つ1つの機能には何の関連性もありません。
せいぜい、個々の機能についてるLEDとかのランプが光ったりするぐらいです(笑)
そこで「パッチング」という作業が必要になって来るんですよね。
ケーブルで、それら個々の機能を繋いであげるんです。
原始的な方法ですが、これがモジュラーシンセです。
〝機能A〟と〝機能B〟、、、この2つほ並べただけでは、何も関連性は生まれません。
〝機能A〟→〝機能B〟と、ケーブルを繋いであげる事で、〝機能A〟の結果が〝機能B〟に入力されて、お互いの関連性が生まれます。
モジュラーシンセは、この関連性の集合体、というわけですね。
さてさて。
「パッチング」するには、ルールがあるのか、という話が出て来ます。
だいたい、2つの表現で良く使われます。
・ルールなんて無い、自由に繋ぎましょう。
・一定のルールはあるので、それに従いましょう。
厳密なルールは、私は存在しないと思います。
明確な目的があるなら、その目的に達する為の、厳密なルール・方法論はあると思いますが。
で、この2つ。
うーん、、、
どらも正しい、といえば正しい。
でも、まぁ、
自由にどうぞ、、、っでは話が終わってしまうので、そこは「一定のルールあるよ」というのが正解なのだろう。
そこで、「一定のルール」とは、なんぞや、という話ですよね。
私も、よく知らないんですよ、これが(笑)
私も、勝手気まま、自分の思うまま、という自分ルールだけで16年使って来ただけなのでw
でも、唯一。
これ、ホント、唯一。
16年間使って来て、一つだけ、唯一、一つだけ。
共通して言える部分があるんですよ。
それが。
出力から入力に繋げる。
これw
Output → Input
これw
これはね、16年間。唯一、共通して言える事だな、という。
なんとも、当たり前の話ですが。
まぁ、もちろん。
出力→出力とか、、、そういう事やってもいいのですよ。
もしかしたら、何かが起こるかもしれませんし。
実際に、そういう事やっている人も沢山いますから。
でも。まぁ。
共通して言える、唯一、と言えば、〝出力〟から〝入力〟に繋げる、、、という、なんとも当たり前な話に落ち着く、と。
当たり前の話なんですが。
実は、この当たり前な事をモジュラーシンセでやろうとした時に、それ以前のある重大な問題に打ち当たってしまいます。
例えば。
Doepfer A-110-1 Standard VCO
これを見て。
「こことここが出力」で、
「これとこれとが入力」で、
と。
直に分かりますか?
判断出来ますか?
例えば。
MakeNoise DPO
入出力の判断、直にわかりますか?
そう。
実は、どれが入力で、どれが出力なのか、とてもわかりづらいんですw
もちろん明確に、「in」とか「out」と表記しているものもありますし、色分けしてくれている場合もあります。
このあたりはパネルのデザイン性にも関係してくるところなので、全てに文字で表記するというのも限界がありますし、逆にごちゃごちゃして見難くなってしまうでしょうから、難しいところです。
が。
それにしても、パッと見ただけではわからない、という場合が多いんです。
実際、私も購入して判断出来ない場合は、入力側なのか出力側なのか、試すんです(爆)
ある程度、慣れてくれば見ただけで想像はつきますし。その「機能」からして、きっとここは入力だろう、こっちは出力だろう、と予測も出来ます。
ですが、これから始めようと考えている方には、この問題は少なからずモジュラーシンセを遠ざけてしまう要因になると考えています。
まあ、英文でもいいからネットからPDFとか、マニュアルが用意されていれば助かるんですけどね。
マニュアル無いのも多いですから。
そんなこんなですから、さぁて、これからパッチングしてみようか、って時なんですが。
闇雲に、アレコレ繋げてみよう→→→→→あああ、何処にどう繋げばいいのぅ???、、、という状態に陥る前にw、、、そもそも、どれが入力で、どれが出力か、、、とモジュラーシンセ全体を眺めるのも良いかと思います。
ほぼ役に立たない過去のモジュラーシンセ考察は、こちら。
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