La Kanro

Food

さてさて。
前置きが長くなりましたが、その上で、しばらく期間が空いての、久しぶりのLa Kanroです。

お店も9月に移転したばかりの新装オープン。

お店の前に辿り着くと、、、あれ、高級マンションの入り口っぽいだけで。。。
よく見ると、ドア横の壁にお店のロゴとインターフォンが。

「ここで、いいの?」
と思いつつ、恐る恐るインターフォンを押すと、お店の方が出られて、ドアの鍵が開いた。

普通にマンションの中に入る感じで、ドアを開けたら、、、「なんだ、ここは」という異空間。
直ぐにLa Kanroの世界になる。

だけど、通路があるだけで、そのまま歩くとエレベーターが。
どうやら、お店は6階らしい。
というか、1階と6階のボタンしかない。

え、マンションっていうか、このビル丸ごとお店なの?
謎です。

6階に着いてエレベーターの扉が開くと、前にお店の方が待ってられて案内される。
更に1つ上へ階段を登って、店内に到着です。

カウンター席だけなのは、以前のお店と似た雰囲気ですが(こちらは個室が別にあるそうです?)、それ以外は明るいイメージの感じで、前のお店の雰囲気とは少し違いました。
気になっていたBGMは、意外と普通のポップな選曲になっていて、最後まで電子音楽系は流れませんでした。

そして、何より一番変わっていたのは、シェフの仲嶺さん、ソムリエの桒原さん以外に、三人のスタッフがいた事です。
しばらくお店へ伺ってなかったので、以前からスタッフを入れていたのかもしれませんが、基本的な事前の段取りや盛り付け等は二人のスタッフが、私達を出迎えてくれたスタッフの方は桒原さんの補助をする感じでカウンター周りを担当されてた。
それでも、やはりメインの魚と肉の盛り付け時は、仲嶺さんも張り付いてチェックされてましたが。

出てくるお料理は、まさに〝La Kanro〟です。

ただ、途中でアレ、と思ったのが、お皿のほとんどが白で統一されていてシンプルなものだった事。二品だけ個性的なお皿に盛り付けされてましたが、後は全て白で統一。
以前であれば、個性的なお料理と共に、それに負けないぐらいお皿にも個性があったような記憶していたので、そのシンプルさに、ちょっと驚きました。

チーフシェフの仲嶺さんと、それを支える厨房スタッフ二人の動きを観ているのも楽しいものです。スタッフの盛り付けに、ちょっとした角度の注意をする仲嶺さんとか、観てて凄いな、と思う。
桒原さんと共に接客をするスタッフの方も、さりげない感じで周囲に気配りしている事がわかります。桒原さんの気遣いも一級品ですから、心地よい時間となります。
プロフェッショナルな人達の動きですからね。

そしてデサート、珈琲タイムと過ぎて3時間ほどが、あっという間です。
エレベーター前まで桒原さんが送ってくれたのですが、そのエレベーターの中で仲嶺さんが待ってられて1階玄関まで送ってくれました。

以前に何度か伺った時は、なんていうのかな〝ザ・シェフ仲嶺淳一〟の料理を楽しめ、っていうシェフ個人の個性が全面に出ていたと思うんですね。
そういう意味では玄人ウケというか、好き嫌いがはっきり分かれるお店だったように思います。
ですが、今回訪れてみると、お店が移転したという事もあるのでしょうが、シェフの仲嶺さん、ソムリエの桒原さん以外にスタッフも増えて、色々な仕事を任せている。BGMも、ある意味マイナーな電子音楽系ではなくなり、お店に合わせつつポップな方向になっていた。
シェフ個人の個性というよりは、〝La Kanro〟というお店の料理、個性、っていう感じに変わった感じがしました。

以前から〝仲嶺淳一〟ファンの人達には、どう映るでしょうかね。

私はBGMを、たまにはエイフェックスツインのアンビエントワークスとか(笑)にしてくれたら、と思うぐらいで、どちらのコンセプトも〝アリ〟だと思いますから、移転して軌道にのってくれば、また違う個性も打ち出して来るかもしれません。

おいそれと軽々しく行けるお店ではないですが(笑)、ぜひ気になった方は訪れてみて下さい。

お料理が美味しいのは当たり前ですが、シェフはじめスタッフの動き、気遣い、どれも素晴らしいものです。
お店の中で寛ぐ時間と空間も全て含めて、楽しめる事が良いお店なんだと思います。

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