さてさて。
長々と書いてきましたが、、、毎度の事ですが文字にすると難しく感じるとは思いますが、モジュラーシンセも、他のシンセとなんら変わらない、一般的なシンセです。
どのシンセを手に入れても、それなりに使い方を覚えないと駄目なのは、このモジュラーシンセも全く同じです。
特別に難しいとか、ややこしい、という事もありません。
まあ、、、
1つ1つパッチングしていく行為は、煩わしいメンドくさい作業と言えるかもしれませんが。
ただ、最初の方に書きましたが、『アウトからインへ繋ぐ』という基本ルールさえ守れば、どのモジュール同士を繋ごうが、それは自由です。
本当に自由です。
そして、繋いだ結果、何が起こるかは実際にやってみないとわかりません。
もし、その結果が面白ければ〝採用〟すれば良いだけなのです。
逆に、なーんにも起こらない結果にだってなるかもしれません。
思っていたイメージにならないかもしれません。
そのトライ&エラーの繰り返しです。
答えがありませんから、自分で試して自分でOKを探し出していくのです。
図6で赤色より青色のパッチング、即ち〝耳に聴こえる音〟より〝耳に聴こえない音〟のパッチングの方が、沢山のモジュールとパッチケーブルを使っていて複雑になっていました。
モジュラーシンセもシンセサイザーである以上、最終的には何かしらの『(耳に聴こえる)音』を出すことが、大半の人にとって目的となるはずです。
ですが、実際に使ってみると、〝耳に聴こえない音〟のパッチングを考えていく事になっていきます。
よく音楽は、『時間の芸術』なんて言われ方もしますが、その『時間』を作り出す部分こそ、〝耳に聴こえない音〟のパッチングだと思います。
図6の青色パッチングも、時間に関する要素になっています。
楽譜に書かれている凡ゆる記号と、その表現を青色パッチングで作り出しているわけです。そして、それらを最後に〝耳に聴こえる音〟のパッチングと合流させているわけですね。
モジュラーシンセの一番の面白さは、単なる出音の話だけではなく、その音が生まれるまでのプロセスに必要な時間の変化までも、1つ1つ作り出せるところにあると思います。
そして、そこには予め決められたルールが全く存在しない、という事。
モジュラーシンセで、どのようにパッチングを考えていけば良いか。
『アウトからインへ繋ぐ』という大前提を除けば、そこには決められたルールなど存在はしませんが、あえて付け加えるとしたら、これまで説明したような分類、、、
という分け方で見ていくと、複雑なパッチングを紐解く、そして自分が購入するモジュールを選んだりパッチングする時のヒントになるでしょう。
これにて、『電音ハッカーズ vol.7.5 モジュラー漫談補完篇』完結でございます。
長かった。。。(笑)
P.S.
記事に登場した各モジュール達が、どんな機能を持つモジュールなのか。もし気になる場合は、ぜひ色々と調べてみて下さい。更に、モジュラーシンセを展示や販売している楽器屋さんに伺って、実物を見ながら触りながら、その機能を確認してみて下さい。
今回のシリーズの説明で、特定のモジュールに対して上記のような4つの分け方をして来ましたが、もちろん実際には同時に機能するタイプがほとんどです。
〝単体で動く〟モジュールも、誰かから命令されて動かす事もあるでしょう。
〝単体で動かない〟モジュールも、ある事をすれば自分だけで動く事もあるでしょう。
〝耳に聴こえない〟、〝耳に聴こえる〟音も、実際には音程が高いか低いか(大半の場合、音程が低い場合〝耳に聴こえない〟音として分けてます)の違いだけで、本来は1つの音(信号)といえるでしょう。
この辺りは、それぞれの復習リンク先でも説明しています。
まずは基本的な分類を自分なりにしてパッチング、そこから「こんなパッチングは無茶かな」という発想で、どんどんパッチングしていきましょう。
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