イベントが嫌い (後篇)

Diary

こちらからの続きです。

2012年に初めて、完全に私個人の〝初期衝動〟からの、会場を探してオーナーさんと交渉して、出演者にオファーして、自分でフライヤー作成して配布してまわって等々した自主企画イベントから、電音ハッカーズvol10まで、コロナ禍もありましたが自主企画イベントは20回ぐらいはやったと思います。

そして、自分で決めた6つのルールと照らし合わせて、主催者という立場から見て満足に思えるイベントは、ほとんどありませんでした。
完全に主催者、言い出しっぺ、私の力不足です。

最終的にイベントの評価、良し悪しは、お客さんや出演者、そして会場側に委ねる事になりますが、少なくとも主催者という立場からでは、満足できるものではなく、毎回「なんとか無事に終わった」という安堵感だけだったように思います。

自分の自己満足を排除する以上、お客さんが「楽しかった」とか、出演者が「呼んでくれてありがとう」、そんな言葉だけが唯一の救いでした。

しかし。
こんな状況下でイベントを企画し続ける事は、どんどん自分でハードルを高くしていく事になって、もはや何をどうやっても、何一つ結果に結びつかない状態に追い込まれていきました。
プライベートな時間もそうですが、何をするにもお金が必要なわけで、ハードルが高くなるほどに使う金額も上がり続けました。私がモジュラーシンセの動画をInstagram等にアップする中で、ほぼTipTopの208HPケースしか写ってませんが、では他のモジュール等はどうしたのか、という話で、、、そういう事になります。

この行き着く先は、身も心も破綻するな、と。


あと、自分が実現したいイベントはなんだろう、どれぐらいあるだろう。
そう考えて、時間とお金を計算して、2020年には電音ハッカーズの最終回を開催して、それで全てを終わりにすれば良いのではないか、と。ちょうど2020年で50歳になるので、タイミングというかキリが良いかな、と。
ついでにSNSも全て辞めてしまえば良いかなと、と。

そんな中で開催したイベントで、これは別の記事にも書きましたが、私の不注意により出演者の方々にとても不愉快な状況を作り出してしまって、その上、集客も出来なくて、主催者として今まで以上に落ち込んだ、と言いますか、なんかもう、潮時だなぁ、という実感があったんですね。

そして2020年になり最後に向けて、いざスケジュール調整に入ったところで、新型コロナウイルスのパンデミックですよ。
全てを一旦、白紙にするしかありません。

もう、このままイベント企画も消去して、SNSも辞めてしまえば楽かなぁ、とか色々と考えました。

コロナ禍、お世話になっていた会場とかも厳しい状態でしたから、こんな状況下でも出演するよと言ってくれた方々とで、2,3度ぐらいはイベントも企画しました。元々、予定していなかったイベントでしたけど、自分自身のモチベーションを保つ為にも繋がりました。

そこまで、また少しやらかしてしまった、と言いますか。
知らなかった事とはいえ、ある出演者の方に不愉快な状況になってしまったというか。直前に知る事となって、どうする事も出来なかった。

コロナ禍が明けて2023年。残すイベントは2つだけ。
そこはもう、全力で頑張ろう、と。


最後の2つ、たぶんイベントとしては良かったはずだと思うんです。お客さんにも出演者のみなさんにも楽しんでもらえたイベントになってたと思いますし、会場側にも売上で貢献出来たのではないか、と思ってるんです。
ですが、自分の中のハードルが無理に高くなりすぎていた為、やっぱり「無事に終わった」という安堵感とか、「しんどかったな」という疲労感しかなく、素直に「楽しかった」と思えていない自分がいて、もうこれ以上は無理だよね、と。

そして2023年末で主要SNSアカウントも全て削除して、今にいたる、という感じです。

まあ、結局のところ、最初に自分で決めた6つのルールが、自分の首を絞める結果にしかなってないわけなので、このルールが自主企画イベントする上で正しかったのか、と言えば、今の自分の結果を見れば間違っていたのでしょう。

ただ、後悔しているかといえば、それは無いです。
後悔しない為に、自分なりに全力でやって来た結果なので、結果が自分の基準を満たさなかっただけで、後悔はありません。

最後の方は「楽しい」と思えない自分がいましたが、それでも2012年から考えれば、楽しい事やら辛い事、色々と経験出来ましたし、また新たに色々な方々と出会える機会にもなりましたからね。

自分の基準を満たせなかったですが(結局、これって自己満足に繋がる話で、最初に排除すると言った以上、満たされるわけはないのでしょう)、お客さんや出演者の方々、会場のオーナーさん等が、私のイベントに関わってくれた中で、「あのイベントは良かったな、楽しかったな」という方が、少しでもいてくれれば、素直に喜んで良かったと思いたいし、そうありたいな、と。

そして、私の企画したイベントに関わってくれた方々が、何かしらの新たな切っ掛けの場になっていてくれたら、それも嬉しいです。

今までの自分が、そうであったように。


そんなこんなでダラダラと愚痴を書きましたが、まあ、率直な思いです。
で、、、結局、なぜ自主企画イベントなんてやるようになったのか、、、まあ、よくわかりません(爆)

幼少期の舞台裏の雰囲気とか、舞台を作る側(裏方)の世界とか、単純に憧れがあった事は大きいかな、とは思います。
あと、お誘い頂いたイベントを通じて色々な体験をさせてもらったので、今度は自分がそんな場を少しでも作れれば良いな、もっと電子音楽を楽しめる場や人が増えれば良いな、というのが原動力にもなっていたのでしょう。

そういう思いでイベントを企画出来た事は、アマチュア個人の出来る範囲ではありましたけど、「良かった」と思いたいです。

イベントを通じて私と関わって頂いたみなさまに感謝です。
ありがとうございました。

P.S.
扉画像は画像生成AI、Midjourneyで作成したもので、

The anguished face of a 53-year-old Japanese man in a white lab coat struggling with event planning in a dark room with the lights off
日本語訳:
電気の消えた暗い部屋で、イベント企画に悩んでいる白衣を着た53歳の日本人男性の苦悩に満ちた顔

こんなプロンプトで適当にガチャした画像なので、特に意味はありません(笑)

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