水野良 『ロードス島戦記』

Book

水野良
『ロードス島戦記』

(角川スニーカー文庫)

ロードス島戦記の本篇、全7巻を読み終えました。

3月中頃から読み始めて、途中アレコレと別の本を読んだり脱線はしておりましたが、約4ヶ月ぐらいですか。
まあ、読書する時間といっても平日の通勤時間、それも帰りのみという縛りと(笑)、そもそも読書家でもないので読むスピードも遅いので、まあ、こんなもんかと。

このロードス島戦記、元ネタは小説になる以前に『コンプティーク』という雑誌に連載されていたテーブルトークRPG(TRPG)のリプライ連載記事で、これをリアルタイムで読んでいたんですよね。

元々、洋物RPGとか大好きだったので、この『Dungeons & Dragons』を使用したTRPG、ロードス島戦記は好きな連載記事でした。

その後、ロードス島戦記のTRPGリプライ記事もシリーズとなって続くわけですが、そんな中、小説版が登場するんですよね。

当時、小説版も読んでいたのですが、薄い記憶だと1,2巻は読んでて、3巻を読んだかどうか、という感じで、その先は追い掛ける事なく、30年以上の時が流れたわけですね(笑)

で。

たまたま地元の図書館を訪れた時、なんと新装版になったロードス島戦記の全7巻が置いてあって、「マジか」と。

懐かしいな、と思いつつ、そういえば最後まで読んでなかったよな、と。

今年に入って、最低月一冊ペースで本は読もうと進めていたので、ちょうど良い機会、改めて読み返してみるか、という流れでした。

読み終えて、まあ、王道な感じですよね。
元々、洋物の古き良きRPGにハマっていた人間だったので、ロードス島戦記の世界観自体は目新しく感じる事は無かったのですが、新装版で追加された解説とか眺めていると、このロードス島戦記が日本におけるRPG的なファンタジーの源流になった、みたいな解釈があって、タイミング的にはドラゴンクエストがリリースされた時期と重なるので、「ああ、そうなのかな」と。

まあ、ドラゴンクエストは、そこまでハイ・ファンタジーな世界観ではありませんでしたけどね。

所謂、〝ライトノベル〟というジャンルで、文章も難しくないですし、気軽に王道ハイ・ファンタジーな世界観を楽しめる小説ではないでしょうか。

今、手に入るのはオリジナル版ではなく、2013年の新装版なわけですが、私が購入したものは2022年の第4刷となっていたので、今でもジワジワと売れてるのでしょうね。
購入した紀伊国屋書店グランフロント大阪店も、ロードス島戦記の全7巻は常にストックしてある感じで、私が購入した巻も次に訪れた時には入荷して本棚に並んでいました。

逆に、ロードス島戦記以外の、続編とか別シリーズは、、、見掛けた事が無いですね。。。
唯一、ロードス島戦記『誓約の宝冠』を見た事があるぐらい。

で。

最後まで読んで、唯一、残念だなぁ、と思った事があって。
それは最終巻。

なんかもう、いっきに終わってしまう感があって、ちょっと丁寧さに欠けるな、という。
例えば、スパークとカシューの関係性も、最後はほぼスルーに近い状態で話が進みますが、それまでの関係性を考えると、もう少しページ数を使って丁寧に描いて欲しかったですねえ。

ロードス島戦記の全体ボリュームからみても、最後の戦いからの〝その後〟の流れについては、情報量が少なすぎて、せっかく読んで来た、ある意味で主人公パーンと同じ時間軸を体験して来た感覚でいうと、最後はあまりにも唐突に終わってしまう感で、なんか冷めてしまった感じになってしまった。

まあ、完結してから30年も過ぎた話なので、今更ですが(笑)

改めて読み返して、古びた感じはしませんでしたし、読みやすいし、ファンタジー系RPGとか好きな方には、読んでみては、と思います。

それはそうと、、、袋とじが懐かしいですねえ、、、(爆)

P.S.
扉画像は初版の第1巻の表紙ですね。

P.S.
角川スニーカー文庫の『ロードス島戦記』にリンクを貼りたかったのですが、例のランサムウェア騒動でカドカワ関連のサイトが落ちたままで、リンクが貼れませんでした。。。

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