ふ〜む。
JASRACの2006年定例記者会見のプレスリリースを眺めていると、「5. 徴収額その他」の項目4-2で、次のような話が出て来る。
私的録音録画補償金の見直しに向けた取組み
iPodなどのハードディスク内蔵型録音機器等が私的録音補償金の対象とされず、補償金制度の実効性が損なわれている問題の解決に向け、JASRACは7月28日、音楽関係7団体で共同記者会見を行い、7団体の声明文を公表しました。
8月3日にはJASRACの役員が、衆議院文部科学委員会で、参考人として「早急に追加指定し、補償金制度の機能を維持することが消費者、メーカーおよび権利者の利益のバランスをとり、文化芸術の振興にもつながる方策である」という見解を述べました。
その結果、2006年1月、文化審議会著作権分科会は、ハードディスク内蔵型録音機器等を現時点で補償金の対象とはしないが、パソコン等汎用機器を含め、2年後までに抜本的に制度を見直すとする報告書をまとめました。
JASRACは、2008年度までに行われる同制度の抜本的な見直しに向けて、著作者等が経済的な不利益を強いられず、音楽作品の創作に悪影響を生じさせることのない解決策が提示されることを求める意見書を公表しました。
所謂、「iPod課金」ですね。
で、よく読むとですね。。。。
> パソコン等汎用機器を含め
えっ!?
結局のところ、音声ファイルを保存できる電子機器全てを対象にしたいという論理なわけですか。
音声ファイルを利用したネットワーク上での楽曲流通に危機感を感じて、「これではCDが売れなくなる」とか血眼になって発言していた人達なのに、相乗効果でCDの売り上げも上がった結果が出た後には、掌を返したように「ネットワーク上での楽曲流通」の利便性を強調してみたりと。
「ネットワーク上での楽曲流通」が拡大するからといって、「CDの売り上げ」が下がるなんて、私達一般の消費者は初めから思ってなかったですよ。CDを買う人はこれからも買いますし、以前から買わない人はこれからも買わないだろうし。
それ以前の話として、例えばiTunes Music Storeで楽曲購入するか、店頭でCD買うかは個人の自由であって、JASRACがとやかく言う話じゃない。
JASRACにしてみれば、「CDの売り上げ」が下がる事は自分達の利益も下がる事、これに危機感を抱いているわけですから、このようにあの手この手で利益を上げる方法を次から次へと考え出すのでしょう。以前の輸入CD規制案とか、とんでもない事を平気で言う人達ですから。
私はJASRAC関係者の給料のために、お金を出したくはありません。
その楽曲を制作するにあたって、実際に作業された方々に対してだけの報酬であるべきです。
不透明さを無くして、作り手側も消費者側も納得できるシステムに、土台から改めるべきだと思います。
自宅サーバでネットラジオをやってみようと思い、JASRACに問い合わせた事もありましたが、隣接権の問題で結局のところ個人では著作権も含めて、運用なんて出来ないんだなと痛感しました。権利を固守して利益ばかり考えるのではなく、その権利を上手く解放して運用できるシステムも作って欲しい。
私のような単なる消費者からクレームが出るのは、単純な話かもしれませんが、プロとして音楽に携わる人達からも、今のJASRACの活動に疑問を感じる意見が出て来る事については、JASRACも真摯に受け取るべきですよね。
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