ただの人

先日、NHKの連続TV小説「純情きらり」の総集編?、、、みたいなものをやっていて、たまたま観ていたんですね。
本編シリーズの時、夜勤の週はよく観ていたんですよ。
「のだめ」に近い雰囲気というか、時代背景は昭和12年とか13年の日本が富国強兵の下で、戦争に向かう直前なのですが、ヒロインが大のピアノ好きで、一度聴いた音は覚えるという、のだめそっくりの特技を持っている設定。
で、音大を受けるが受験に失敗して、、、そして時代は戦争一色へ、、、みたいなストーリー。
夜勤の週しか観れないので、断片的しか観ていなかったのですが、この総集編で驚いたシーンがありました。


ヒロインの婚約者で老舗の八丁味噌屋の若旦那も召集令状(赤紙)が来て戦地へ。
で、その戦地でのシーンが少しあったみたいなんですよね。私は、そのシーンが放送された回は観てなかったんです。
追い詰められた部隊、そして上官らしき人が、その婚約者である人に手榴弾を手渡す、、、というシーン。
いや、、、これ、こんなシーンを作っていたんですね。。。手榴弾を手渡す、、、それだけのシーンだったんですが。
もちろん、これで敵と戦えって事じゃなくて、いざとなればこれで「自決」しろ、という。。。
このシーンの意味が、どれだけの人に伝わったんだろうねぇ。。。
そんなこんなで、その後にたまたま、新聞に載っていた「硫黄島からの手紙」の広告を見つけて、そこにコピーライターの糸井重里氏のコメントが記載されていたんですが、その最後に、「もし僕が、この映画のキャッチコピーの依頼を受けていたら、次の言葉を推薦します」という文句で、、、
「僕は、ただのパン屋です」
、、、と。
なんか、凄い、、、キチャッってねぇ。
なんだかわかんないんですけど、ぽろぽろと涙が出てきた。
この言葉、映画を観た人なら、意味がわかると思うんですけどね。
そうなんだよね、、、
「ただのパン屋」
「ただの味噌屋」
みんな、ただの人なんだよねぇ。。。

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