AFTER LATER AUDIO / Baker

4.0
モジュラーシンセ

AFTER LATER AUDIO / Baker

ここ数年、毎年せいぜい1,2基のモジュールぐらいしか購入できない感じで、と同時に色々と大人の事情で、あまり使用していないモジュールを手放していたわけですが、そろそろ手放す事の出来るモジュールも無くなって来たので、頑張って(笑)、今年は1基モジュールを購入。

AFTER LATER AUDIOというブランドから出ている、『Baker』というモジュールです。

AFTER LATER AUDIO / Baker

なんと言いますか、3周遅れぐらいはありそうな、それぐらい「今更?」っていう感じのモジュールです(爆)
まあ、でも。
何年も前から「欲しいな」と思いつつ、優先順位が上がったり下がったり。
で、優先順位が高い時に限って、懐具合が下がってたりで(笑)、そういうモジュールばかりが脳内欲望リスト化されていくわけで、そのうち、どんどん周回遅れになっていくわけですね。

ただ、モジュラーシンセという特性上、〝機能のバラ売り〟なので、周回遅れの〝機能〟を買っても、アイデア1発で何にでも化けられるのが面白いところなので、発売時期や機能が古い新しい、っていうのは、モジュラーシンセには全く当てはまらないかな、と。

で、その3周遅れモジュールのBakerなんですが、そもそも既にディスコンになってしまったモジュールのクローンなんですよね。

元々のオリジナルは、Mutable Instruments / Peaksです。
8HPでアレコレと詰め合わせたユーティリティ系モジュール。
コンパクトで多機能という事で、「これ、最強モジュールじゃね?」と発売当初はもて囃されていた記憶もあって、早々にクローンも登場していたと思います。
が、しばらくすると、あっさりディスコンになってしまった。

ですが、その後も色々なブランドからのクローンとして生き残って来てるモジュールで、やっぱり需要はあるんだね、という雰囲気なんですよね。

今回購入したPeaksのクローン、Bakerは今年11月にリリースされたばかりで、「まだ新たにクローン作りますか?(笑)」っていう感じです。
税込で2万ちょい、8HP以下で1基ぐらい、何かモジュール欲しいなぁ、と思っていて、候補は2基あったんですけど、もう片方は現在メインで使用しているモジュールとの入れ替えになるので、他のモジュールとのバランスを考えると、更なる追加をしたいところだったので、Bakerであれば、あまり使用していないモジュールとの入れ替えだけで済むので、まずはBakerを購入する事にした。

その、もう片方は、また2,3周遅れな頃に買うかも、ですね(笑)

Mutable Instrumentsモジュールのクローンという事で、サードパーティーのファームウェア『Dead Man’s Catch』がインストールされていて、オリジナルには無い機能が入っている。
更に各モード毎に値を変更するノブが4つあるのですが、それぞれにCV inとゲイン調整(それも+-出来る)まで付いてて、これらもオリジナルには無い追加機能で、元々の8HPから6HPにと省HP化しつつ、物理的なノブや入力部を増やしつつ、ファームウェアで機能強化していて、「よくやるなぁw」という感じです。

ちなみにPeaksのクローンは、オリジナルの半分、4HPサイズもありますし、1Uサイズ版のクローンもあったりするので、よりコンパクト化を優先したいなら、更に選択肢もあったりします。

ただ省HP化すると、どうしてもユーザーインターフェイスは犠牲になってしまいます。
色々とパッチングした後で、そのモジュールにアクセスしようとすると、ノブやボタンの操作がしずらかったり。
まあ、仕方のない部分なので、使い勝手をとるか、コンパクト化をとるか、悩める選択ではありますね。

しかしながら、Bakerは思ったほど使い勝手は、悪くない気がしています。
オリジナルより2HP削られて、その上で物理的にノブを更に4つ追加しているにも関わらず、パッチングした状態でも意外と、すんなりノブをつまんで回したりがスムーズでした。
もちろん、オリジナル版と比べたら使いにくい、とはなるでしょうが。
あと、ノブとノブの隙間に配置されているボタン(モード切り替え等)に関しては、さすがに押しづらい感じはありましたけど、使用モードが決まれば、あまり頻繁に触るボタンでもないと思うので、さほど問題は無いでしょうか。

さてさて。
個人的にMutable Instrumentsとは相性が良く無いというか、だったら買うなよ、って話なんですが、使い始めて1,2年ぐらい経った頃に突然、「あ、この感じの使い方、良いかも(爆)」って発見するパターンが多いので、第一印象じゃなくて、ジワジワと良さがわかる系だと思ってるので、ジワジワと使ってみる事にしようと思います。

なんせ、多機能というかモードが大杉なので、自分の好みに合うモードを探さないとね、という。
このモジュール単体で、劇的に何か「すげー」っていう事が出来るわけじゃないですが、何かと何かを組み合わせて、という更にその裏方になるようなタイプのモジュールなので、パッチングの妄想を広げてくれる、というのが楽しみであります。

元々のオリジナル版Mutable Instruments / Peaksは、随分前にディスコンになった、謂わば〝過去のモジュール〟です。
搭載されている機能も、基本となっているのはエンベローブやLFOという、全く目新しく無いものです。
(なぜかドラム音源モードもありますがw)
追加モードで、より複雑なエンベローブやLFO等にもなりますが、このモジュールだけで何か出来るわけでもありません。
(なぜかドラム音源モードもありますがw)

地味な裏方モジュールですが、そこにモジュラーシンセの面白さ、楽しさを感じずにはいられません。

知らんけど

AFTER LATER AUDIOのモジュールは、日本国内代理店でも購入可能です。

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