今年も雨による水害の季節が巡ってきた感じでございます。
こんなに広い地球なのに、狙いすましたかのような台風のルート上にある、そんな日本列島。
おまけに春と秋は停滞する前線こんにちは、な感じで、場合によっては台風よりタチの悪い大雨になってしまう、そんな日本列島。
毎年のように屋根に登っては転落し、畑を観に行っては用水路に転落してしまう、そんな日本列島。
アレやコレや対策を講じても、多かれ少なかれ水害が発生してしまう。
と言っても、現実的に予測が難しい地震のような災害よりも、水害は命を守る手段は取りやすい。
突然、予想も予測も与作も無いところへ水害発生、という事はあまり無いのではないでしょうか。
天気予報でも、早ければ1週間ぐらい前から「ヤバイよ、ヤバイよ」って、教えてくれる。
ここ数年の流行とも言える〝ゲリラ豪雨〟も、降り始めた瞬間から身動き取れなくなるような事、そんな無いんじゃないかな、と。
少なくとも、数十分とか、時間に余裕があるのでは、と。
この〝時間に余裕〟がある間に、避難準備したり、とっとと逃げ出す。という事は可能なわけで、その準備する気持ちさえ持つ時間もなく、突然やってくる地震に比べれば、まだ助かる確率は非常に高いはずなんじゃないかなぁ、と思うわけです。
そんな水害について役立つ情報が、色々とネット上にもあるわけですが、全国規模で一覧出来るのが、国土交通省『川の防災情報』ではないかと思います。
〝平成30年7月豪雨〟の時、職場が桂川の近くで、その上流には日吉ダムがあります。この平成30年7月豪雨の時、日吉ダムが危機的状況で最終的には異常洪水時防災操作(緊急放流)するわけですが、この時に、前日ぐらいから、この川の防災情報サイトをウォッチングしていました。
日吉ダムが、ダム周辺上流の雨量(流入)予想、下流域の雨量予想、河川の水位変化、ダム湖のデッドライン水位到達までの時間予想、その他、色々な情報と予想を駆使して、ギリギリまでダムの運用をしていたのが、10分毎に更新されるデータからも垣間見得て、最後の最後、最終手段の緊急放流までいってしまった。
会社周辺も避難指示地域アラートが、携帯電話から鳴り続けていた。
まあ、普通に仕事してましたけどね、社畜ウイルスに感染してるんで(違)
この時に思ったのが、当たり前の話なんですけど、河川って上流で発生した現象は、時間差で中流域、下流域へと影響を及ぼすな、という。
事前に自宅周辺や職場周辺、その上流地域とか、情報サイトで眺めておけば、この先、どうなるかな、という妄想は出来そうだな、と。
ニュースでも、ダムの緊急放流と河川の氾濫との因果関係で、ダムの運用に批判が出たりする場面を見掛けるのですけども、緊急放流=悪みたい図式というか。
河川氾濫の最後の引き金が緊急放流だったとしても、そこに至るまでダムの運用で、かなり時間を稼いでいたはずだと思うんですね。
河川の水位上昇を、急激なものから、ジワジワゆっくり抑える働きであるとか、かなりの雨量でもダム湖に余裕がある場合は、平常運転レベルの放流量で、いっきに上流からの流入を遮ったりもしてる。
でも、ダム湖にも貯めれる水量は決まっているわけで、限界があるわけで。
ダムは、どんなに危機的状況になっても、最大の放流量がダム毎に定められているんですよね。それは下流域の地形だったり川幅だったり、色々な要因を考慮した上で、ここまでなら大丈夫だろう、という放流量だと思うわけです。
が、そのダムに決められた最大放流量を上回る流入量になると、ダム湖の水位は上昇し続けます。
こうなってくると、ダムの運用は防戦一方になってしまい、後は時間との勝負、となってしまう。
ダム湖の水位がデッドラインに来る前に、天候が好転すれば良いけど、そうでなければ限界が近く。
更に、既に下流域の河川で危険氾濫水位レベルになっていれば、そのダムの持つ最大放流量で出せない事態になってしまう。そんな事をすれば、河川の氾濫リスクが、いっきに高まってしまう。
最後は八方塞がり状態でギリギリのダム運用の最後に待っているのが、アノ緊急放流。
こうなってしまえば、ダムの機能が停止したような状態になってしまい、流入したぶんだけ放流するという、そのダムの定められた最大放流量以上の水が、下流に向かって放流されてしまう。
あとは、運を天に任せるのみ、と。
でも、この緊急放流に至るまで、半日とか、それぐらいの避難するには十分な時間があるはずなんですよね。
本来であれば、ダムの運用そのものの批判よりは、しっかり情報を伝えたか、伝わったか、理解していたか、理解してもらえたか、の方が重要なんじゃないのかな、と。
まあ、ダムに関しては色々諸々と政治絡みなわけで、そこには利害関係やらアレコレで、地域住民の暮らしや命が後回しにされているんじゃないの?、という事も多々あるでしょうから、そういうところを突いて問題にしていかないとね。
これから水害が増える季節、こういう情報サイトを眺めて、推移と変化をリアルタイムで感じてみるのも良いかもしれませんよ。
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